145.子会社で地域活性化
2024.08.23
銀行には5%ルールがあって、異業種の参入には高いハードルがあったが、2016年に本業以外を認める「銀行業高度化等会社制度」が制定された。
秋田銀行は、秋田の食を発信する地域商社「詩の国秋田(株)」を2021年に設立。フィデアHDも秋田県内の再生可能エネルギーの地産地消を目的とした新会社を設立すると今年発表している。
全国的にも地銀の子会社設立は増えている。人材紹介・DX・投資専門会社が主流だが、変わったところでは、埼玉りそなは国登録の有形文化財を活用した地域振興施設の運営や池田泉州HDはAIが運行管理を支えるオンデマンド型交通の運営を事業の柱とした会社を設立している。
私が1番興味を持ったのは、福岡FGが設立したFFGインダストリーズ。金属加工部品の商社事業を通じて、中小製造業の振興を目的としている。秋田県は人口減少が加速して人材確保が近々の課題だが、営業人員の確保・育成ができない中小企業が多い。FFGは営業の代役をしてくれて部品加工の案件を地域の中小製造業に発注してくれる。秋田県全体で中小製造業を盛り上げるにはこのような会社があるとありがたい。支援に投じられたコストは、手数料より将来のイグジットによって回収する事を目指して欲しい。
地域と一心同体となって、地域貢献が最大の成長戦略🟰地元2行への期待は私だけではないだろう。